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植物防疫ニュース(速報bS) 平成15年7月17日
栃木県農業環境指導センター
斑点米カメムシ類の発生に注意しましょう。
7月中旬に牧草地やイネ科雑草ですくい取り調査を行ったところ、クモヘリカメムシ・ホソハリカメ
ムシ・イネホソミドリカスミカメが捕獲されました(表ー1)。
現在のところ、平年並の発生ですが、地域によっては多く見られますので、常発地域では早期発
見に努め、適切な防除対策により斑点米の発生を防ぎましょう。
表−1 7月中旬の牧草地等の20回振りすくい取り調査結果
単位:頭
|
調査地点
|
クモヘリカメ
ムシ |
ホソハリカメ
ムシ |
イネホソミドリカスミカメ |
採取地
|
矢板市 山田 |
0 |
0 |
0 |
牧草地 |
小川町 小川 |
0 |
2 |
61 |
牧草地 |
南那須町 鴻野山 |
0 |
1 |
45 |
牧草地 |
今市市 小林 |
1 |
0 |
0 |
雑草地 |
鹿沼市 酒野谷 |
46 |
4 |
1,913 |
牧草地 |
粟野町 下粕尾 |
33 |
3 |
198 |
牧草地 |
益子町 北中 |
14 |
0 |
0 |
雑草地 |
茂木町 小山 |
257 |
4 |
0 |
雑草地 |
平 均 |
43.9 |
1.8 |
277.1 |
|
平成5〜14年平均 |
37.1 |
2.7 |
※ 29.5 |
|
|
|
調査月日 7月14・15日
※ 平成9〜14年の平均
◆◇◆◇◆◇◆◇ 防 除 対 策 ◆◇◆◇◆◇◆◇
クモヘリカメムシ・ホソハリカメムシは出穂期以降に水田に飛来しますので、その時期を的確に捉
えて殺虫剤による防除を行いましょう。特に、早生品種や周辺より出穂の早い稲については、集中
加害を受けますので注意しましょう。また、斑点米の発生は主に幼虫が原因となっているので、幼
虫密度を下げることが必要です。
イネホソミドリカスミカメは、籾を刺し通す強さがないため、籾の縫合部から吸汁し、斑点米(主に
くさび状の黒点米)を発生させます。特に、割れ籾に被害が発生しやすい傾向があります。本田に
は出穂前から飛来してきますので、防除はクモヘリカメムシ・ホソハリカメムシと同様に行ってくださ
い。
防除適期 粉剤・乳剤等の場合:穂ぞろい期と乳熟期。発生の多い場合は7〜10日
後に追加防除を行う。
粒剤の場合:出穂期〜穂ぞろい期
薬 剤:スミチオン乳剤、トレボンEW、MR.ジョーカーEW、スミチオン粉剤2DL、
スタークル粒剤、ダントツ粒剤 等
島島島 詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。島島島
п@028−626−3086