植物防疫ニュース(速報 No.1) 
                                      平成16年4月14日
                           栃木県農業環境指導センター
 ◎麦類赤かび病の防除は適期に行いましょう
 
 今年の麦類の生育は平年よりも早まり、県中南部では穂揃期を迎えたほ場も見られます。このため、赤かび病の防除時期も平年より早まりますので注意しましょう。
 赤かび病菌は、人畜に有害なかび毒(デオキシニバレノール等)を生成し、
赤かび粒が混入すると商品にならなくなりますので、確実に防除を行うことが必要です。なお、今後の天候に注意しながら、適期の防除を実施しましょう。
          防 除 対 策
 下記のいずれかの薬剤で予防散布を行う。


 
 赤かび病菌は開花期〜乳熟期がもっとも感染しやすくなるので、この時期を目安に防除を徹底する。小麦・六条大麦では開花期、二条大麦では、穂揃期(全茎の8〜9割が出穂した時期)の散布効果が高い。

 
 穂揃期以降も降雨が続き、多発生が予想される場合は、7〜10日後に2回目の薬剤散布を行う。
 
☆ 麦類赤かび病の主な防除薬剤
 

   薬  剤  名

希釈倍率等

適正使用基準

 備 考

トップジンM水和剤
石灰硫黄合剤
トリフミン水和剤
チルト乳剤25 (小麦)
ストロビーフロアブル
トップジンM粉剤

 

1000〜1500倍
  50〜 60倍
1000〜2000倍
1000〜2000倍
2000〜3000倍
  4kg/10a

 

14日前/3回
 − / −
14日前/3回
14日前/5回
14日前/3回
14日前/2回

 


希釈倍率確認
EBI剤
EBI剤


 




 
薬剤の使用に当たっては、使用上の注意をよく読んで適正に使用する。
薬剤耐性菌の出現防止のため、同一成分の連用は避けるようにする。
無人ヘリ散布ではトップジンMゾル、チルト乳剤25(小麦)が使用できる。

 
石灰硫黄合剤の希釈倍率はメーカーによって異なる場合があるため、容器の表示
(ラベル)で確認する。




 
詳しくは、農業環境指導センターまでお問い合わせください。                  
        п@028−626−3086
          http://www.jppn.ne.jp/tochigi/